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 ■市の政策「統合型マネジメントシステムの導入について(指針)」
 
1. 導入の背景
(1)
自治体の自立の必要
地方自治を取り巻く環境の変化は極めて大きく、かつて経験したことのない状況にある。これまでの国を中心とした中央集権的なシステムから、自治体が施策を自ら決定し、自らの責任で行う「自己決定・自己責任の原則」に基づく分権型自治システムへの早急な転換が迫られている。このため、市民に最も身近な行政主体によってこそ市民に密着した行政サービスを提供できるという視点から、市民のニーズを的確に捉えた施策を、独自の判断で、責任を持って実現していくことが必要であり、また、その結果を市民に公表し、検証することにより、さらなる改善を加えていくという「流れ」を構築することにより、分権型社会における自治体としての「自律」を目指す必要がある。
(2)
厳しい財政状況
本市の財政は、「三位一体の改革」に伴う税源移譲により税収はやや増加傾向にあるものの、地方交付税が大幅に減少しており、また市の借金にあたる地方債の発行残高が385億円(平成18年度末)に達するなど、大変厳しい状況に直面している。こうした中、多様化する市民ニーズに応えるためには、行政運営を「管理」型のシステムから「経営」型のシステムへと変える必要がある。職員全員が経営の視点を共有するとともに、「湖南市集中改革プラン」や「湖南市行政改革大綱」の着実な推進により、行政サービス全般について、事務事業における優先順位の明確化による選択と集中や創意工夫による効率的かつ効果的な行財政運営を行うことが不可欠である。
(3)
市民の意識変化
これまでの右肩上がりの経済成長とそれを背景にした税収を基に、行政サービスは量的な拡大を行ってきたが、長引く景気低迷の影響による社会不安の増大や雇用状況の悪化、また、少子高齢化の急激な進展、情報化の飛躍的な進捗などにより、市民のニーズは一層多様化が進み、これらの環境の変化に的確に対応できる行政運営が求められている。また、財政状況が悪化する中で数多くの自治体においては、行政サービスの見直し作業や大胆な経費節減を図っており、その行政経営の巧拙や成果そのものに対する社会的関心も高まっている。このような状況において市民の理解と信頼を得るために、行政の透明性の向上や説明責任を徹底することで、より一層開かれた市政を目指すことが重要である。
   
2. 導入の目的・効果
(1)
わかりやすい市政の実現
主要事業の進捗状況、行政評価結果および業務の手順をわかりやすい形で公開することにより、市民との情報の共有化と、市民に対する説明責任の向上を図るとともに、事業の進捗や見直しの判断の客観性を高め、行政活動全般の改善と改革を図ることにより、行政に対する市民の理解と信頼を深め、市民をはじめNPO、企業など行政以外の多様な主体との新たな役割分担に基づく協働によるまちづくりを推進する。
(2)
自治体経営の質の向上
行政サービスを成果主義の視点からチェックすることにより、限られた経営資源(人・もの・金・情報)の有効な活用と適正な配分を行い、効果的・効率的で市民が真に求める質の高いサービスを安定的に提供し、行政経営の品質向上を図る。
(3)
職員の意識改革
施策・事務事業の成果や費用などを明らかにすることにより、市民の視点に立って目的志向、成果志向などの経営的観点から仕事を見つめなおし、コスト意識、マネジメント意識を醸成し、費用対効果を重視した施策形成や事業展開に役立てるとともに、自ら改善の方法を考え、次の計画に活かしていくという継続的な改善への取り組みにより、政策形成能力の向上に資する。
   
3. マネジメントシステムの概要
これまで本市では、事業進捗管理や事業仕分け、またISO9001といったシステムツールを各々に機能させていたが、行政評価を導入するに当たり、各ツールの特長を活かしながら、これらを統合させた独自のシステムとして再編・機能させる。
行政評価においては行政自らが実施主体となるが、業務の管理運営という視点だけでなく、戦略的な行政経営という視点からその「本質」「領域」を再点検し、次の段階で、議会や市民に対する情報公開、さらには外部評価による評価自体の客観性や透明性を高め、評価結果の予算への反映などにより、一層効果的かつ効率的な新しい行政経営の基盤を創造し、わかりやすい行政の確立をめざす。
システムの運用に当たっては、『経営内容の改善』と『経営手順の改善』の2つの柱を関連付けたマネジメントサイクルとして、体系を【図1】、流れを【図2】とする。
(1)
『経営内容の改善』

[1]

事業進捗管理
行政の透明性の向上を図り、より市民に信頼される行財政運営を行うため、主要事業に係る進捗管理を実施し、事業計画の達成状況や今後の改善方法などを検証するとともに、その状況を公表する。

[2]

行政評価(事務事業評価)
政策・施策目的を達成する手段である個々の事務事業について、その単位ごとに必要性、有効性、成果などをわかりやすく示し、その結果を客観的に把握することで、事業執行方法の改善や職員の意識改革に活用し、事業の成果や達成度から課題などを明らかにして、「拡充」「縮小」「統合」などといった今後の方向性について検討する。

(2)
経営手順の改善
ISO9001で培ったサービス提供にかかる手順が市民の目に見える形とするため、業務手順書を公開し、行政内部での改善、また市民の意見に基づく改善に取り組み、経営手順の継続的な見直しを図る。


【図1】体系図    【図2】システムの流れ


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