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平成30年11月度定例記者会見【市長会見事項要旨】

30.11.

 

 暦も11月になりまして、今年もあと2か月を切りました。10日からは湖南三山の一斉公開が始まります。まさに秋本番となってまいりました。

 さて、現在、臨時国会においては、憲法改正論議が喧しくなってきています。その裏で、実は自治財政権が踏みにじられようとしていることに、多くの国民のみなさんが気づいておられません。

 国は、今年6月15日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018」すなわち骨太方針で来年10月からの消費税率引き上げを行うという方向性を示しましたが、その際、幼児教育・保育の無償化について、「2019年10月からの全面的な無償化措置の実施を目指す」と書き込みました。これは、6月6日に全国市長会正副会長が政府与党に就任あいさつに回った際に、事務返上も含む厳しい提言を行ったため、それまでの原案では「実施する」とあったものを「実施を目指す」に後退させたものでした。

 幼児教育・保育無償化問題は、昨年秋の衆議院議員総選挙の際に、突然、自由民主党の選挙公約に「未来を担う子供たちに、“保育・教育の無償化”を実現します」と書き込まれたところから始まり、昨年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」に「幼児教育の無償化を一気に加速する」、「消費税率引上げの時期との関係で増収額に合わせて、2019 年4月から一部をスタートし、2020 年4月から全面的に実施する」とされてきたものです。

 制度上、幼児教育・保育無償化の実施主体は市町村であり国ではありませんし、市町村側から幼児教育・保育無償化を要望したことはなく、むしろ、待機児童解消や保育の質確保が優先課題であると認識していること、さらに、幼児教育・保育無償化の実施および実施時期の半年前倒しは国の政治的要請に過ぎないことに加え、国には幼児教育・保育に関するノウハウがまったくなく、実務的に市町村の協力が不可欠であることから、全額国費負担と実施時期を2020年4月に再延期されたいと政府与党に求めてきました。

 官房長官が過去2度にわたり、“幼児教育・保育無償化は全額国費負担で実施する”、“市町村には迷惑はかけない”と多くの全国市長会役員の前で明言し、約束したことから、国の制度設計に職員を派遣して協力してきましたが、制度設計の概要が固まった途端に国は方針を180度転換し、一方的に大幅な地方負担を求めようとしています。これは信義則にもとる重大な裏切り行為であり、自治財政権を侵害する違憲行為であるとも申せます。

 制度設計自体も見切り発車で不十分な建付けであり、実施主体である市町村としては、実務上の混乱回避や幼児の安全担保を保証できる自信がないと考えております。現在、政府与党に対する働きかけを強めていますが、国がもくろむ地方負担の実施により、今回の消費税率引き上げで増加する地方消費税収がほぼ底をつくだけでなく、それに加えて風呂敷を広げている社会保障関係経費を賄いきれないのではないか、さらには市役所自身が最終消費者として支払う消費税額も大きくなることから、今後、全国の自治体で不満が大きくなることは確実ではないかと思われます。

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